幾つかの被爆者団体が安保法制撤回を要求したという。
もちろん問題のない行為である。
「平和」には様々な考え方がありそれをどう主張するのも自由だ。
だがニュースによると「被爆者の願いに背く法案だ」として、撤回を求めたらしい。
これはちとおかしい。
なんで被爆者全員の意見とされているのか。
それは死者も含まれるのか。
それはただの政治利用ではないのか。
そもそもだが被爆者の願いとはなにか。それは「平和」だろう。
これは「日本だけの平和」であろうか。
いや違う。決してそうではない。
それは「世界平和」である。
それゆえに世界からの核廃絶を訴え続けててきたはずだ。
しかし被爆者団体はこう言ったそうだ。
「この憲法下でこれまで一人の外国人も殺さず一人の日本人も殺されなかった」
これは違う。
「この憲法下でも世界では多くの戦争やテロが繰り返され、日本人も殺された」
これが事実である。
では日本は何をすべきなのか。何もすべきではないのか。
被爆者の思いはどうなのか。
「いまだ遠い世界平和をどう実現するのか」
「憲法九条は平和を守る闘いを否定していないという解釈をどうするのか」
安保法制はこれらへの自民党による回答である。
反対するのはいいが、よりよい回答が示せないなら説得力に欠けると言わざるを得ない。
一番の問題は「現行憲法は世界平和に寄与していない」という事実だ。
安保法制は本当に平和に反するのか。
調べずに反対すべきでないし、調べたならもっと具体的に反論してほしい。
そして繰り返すが。それを「被爆者の願い」と断定すべきではない。
自分たちの意見なら構わない。
意思の統一も民主主義では大切な要素だ。
だが意思の捏造は決して許されない。
死者を政治利用してはならない。
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