2016年3月6日日曜日

"戦争のつくりかた"を見たが「足りない」と思う

話題だ、という記事を見たので一応”戦争のつくりかた”なる動画を見てみた。
が、どうも内容の論拠が薄すぎる。
とりあえず戦争になる理由が「戦争をしたい人がいるから」、だけ。
え?それだけ?
「戦争には沢山のお金がかかります」等の台詞もあり、じゃあなんで戦争するのかな?って話になるはずなのだが理由は「戦争をしたい人がいるから」、だけ。
歴史って義務教育になかったっけ。
別にヒトラーだって戦争は目的やなくて手段だっただけやで。
なんか根本的に”人間”が分かってない雰囲気が漂う動画だ。

そしてこの動画は国を守る教育や政治についても危険だと主張する。
しかし自衛権については全く否定していない。
そしてその自衛権の歯止めがどこまでなのかも言及しない。
「自衛権持ってもいい」とは憲法には書いてないんやで。
そこんとこどう整合性取るのかは動画からは読み取れない。
でっかい自衛権持った後にこの動画のように危ない国を倒すんだって言い出す国があったとして、その危ない国に日本が指定されたとき国を守る教育してなくても日本は大丈夫なの?
当然のように、攻められる可能性については動画では言及されない。
いやそれも戦争やろ。そこも言及しないと片手落ちだ。 
「戦争をしたい人がいるから」だけで戦争が起こるなら日本が戦争される可能性は天文学的に高い確率になるはずである。
言及しないのはおかしい。

ちなみに戦争とは武器を持って戦うことだけではない。
情報戦という戦争もある。
例えば攻めたい国を分裂させるような情報を流すなどの手段がとられたりする。
日本にとってはそれはどんな情報だろうか。
世界と共に戦うべきだ、という情報?
それとも
世界と異なっても戦わないべきだ、と言う情報?
そしてこの動画はどっちに類する?

つまるところ戦争を起こさない方法とは疑うことだと思う。
戦うべきかという選択肢を上記したが、どちらの選択肢も”戦いが起こる”こと前提である。
「世界と共に戦わない」という上記しなかった選択肢もあるのだ。
つまり日本以外の国にこの動画のような内容を配り歩く等の選択肢だ。
しかしこれはスパイ活動として戦争行為と見なされる可能性もある。
そうなったときはこの動画は間違っているのか、それとも正しいから疎まれるのか。
「正しい」は誰が判断するのか。
この動画のように国が国民を支配した状態でこの動画は効果を発揮するのか?

戦うことと守ることを正しく定義できるまでこのような問題は解消されない。
どちらかが正解かもしれないし、すべてが不正解かもしれない。
一人一人が考え、考えることを忘れないことが大切なのだと思う。
ここんとこ、この動画は一方からの見方しか伝えられていないように見える。

この動画を見た人が内容を鵜呑みにするのではなく、これも踏まえて異なる意見とも比較し様々な思想の他者と議論が交わされていくことで正しい未来を掴んでほしい。
悪魔は善人の振りをして近づいてくるものだ。
全てを疑え。


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