2013年7月6日土曜日

東電社長の交渉、なんだあれ

新潟県知事と東電社長の交渉がテレビで流れていたが子供裁判みたいだった。
新潟県知事は堂々と説明責任を問うていた。
東電社長は説明についての回答がしどろもどろで申請準備ができたことだけを繰り返していた。
勝敗が明白すぎる。
全国の営業職がこう考えただろう。
「オレの方がうまく交渉できる」

あんなに話下手な社長っているんだなぁ。
研究者なのかなと思ってWikipedia見たけど経営のエキスパートっぽいし。
学歴も当てにならんもんだ。

さて東電の社長が取るべきだった方針を後付けで考えてみる。
別に目新しい話はないので東電の人には予測できる内容だったと思うけど。

まず福島の事故によって原発=安全の公式が崩れた。
よって東電は早急に次の案件を処理する必要があった。
 1.東電内部の綱紀粛正
 2.安全性の再確認および今後も安全であることの証明
 3.責任をとったことおよび原発の安全性の国民への説明
特に再稼働に地元の理解が必要なのは当たり前なので案件3の実行は絶対条件であった。
上記案件をクリアした上で知事との会見に臨み、ひたすら堂々と「なぜ問題なく処理を行っているのに理解頂けないのか」と繰り返すだけ勝利は確実である。
知事職というのは個人の思想ではなく県民および世論に合わせて囀るだけの存在なので「安全性の周知が完了」していれば親方日の丸企業の電力会社社長に意見するなど自殺行為であり、天地がひっくり返ってもあり得ない。その程度の相手である。

ところが実際は東電社長のボロ負けであった。
なぜか。
上記に書いた案件が全て全く遂行されなかったからである。
責任は中途半端、説明も中途半端、仕事内容も不明瞭、見返りも無し。
どう交渉すればうまくいくと思えるのか。
営業のプロならそれでもうまくやるのかな。
正直もう少し高度な説明&交渉が見られると思っていたのでガッカリである。

社長の答弁態度から察するに彼は安全性の説明はできないと思っているのではないか。
無いカードは切れないよと自白しているように見えた。
正直者なのは結構だが手の内をさらして交渉ごとはできない。
できると思います で話が進むのは小学生までである。
できないなら外堀を埋めるとか見返りを用意するとか別のカードをすり込ませるのだ。
交渉というのは度胸とハッタリとほんの少しの正当性で押し切るものなのである。
親方日の丸の頭領=ヤクザの親分であることを自覚できないとあの社長に未来はないだろう。

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